皆さん、こんにちは。
夏の宿題といえば、読書感想文と言えるほどに
毎年、この宿題は出てきます。
そして、何回書いても、頭を悩ませてしまいますよね。
小学校の生徒さんで、特に、低学年のお子さんの場合
読書感想文の書き方さえ知らないし、
中学年〜高学年になっても、おそらく、
きちんと、読書感想文の書き方を勉強した人はいないでしょう。
(筆者も、学校で習った覚えは、全くありません。)
最近の子供は、スマホのゲームに夢中になるばかりですし
そのような子どもたちを持つ、親御さんにとっては
どうやって、子供に読書感想文を書かせようかと、
悩んでいることでしょう。
そこで、今日は、
小学校のお子さんに
どうやったら、簡単に、読書感想文を書かせられるのか
調べたことを紹介します。
こちらの記事を読んでください。「読書感想文の小学生低学年用の本の選び方!おすすめの本は?」
目 次
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一度も読書感想文を書いたことがない子供の場合は?
小学校では、
読書感想文の書き方を、授業で教えたりしないのが、実態です。
その理由は、
学校の授業中に、長文の本を読む時間がとれないからです。
なので、夏休みのように、長い休みの期間を利用して
子供に100ページ前後の児童図書を読ませて、
読んだという記録を残すために、読書感想文を書かせています。
なので、
一度も、読書感想文を書いたことがない、小学校1年生のお子さん
場合によっては、2年生のお子さんも、
全く、読書感想文の書き方は、わからない状態です。
(中学年〜高学年のお子さんも、同様にですが)
そんな小学校のお子さん、特に、低学年のお子さんに
さあ、読書感想文を書いてね、と言っても無理な話です。
親御さんが、
子供に読書感想文が書けるように誘導してあげるのが大切です。
しかし、学校の先生のように教えろと言われても
普段、生徒に教えたことがない親御さんが教えるのも大変なことです。
そこで、まず、次のようなことをおすすめします。
- お子さんと一緒に、本を読んでいくようにするのが大切です。
- また、読書感想文を、どのようにすれば簡単にかけるのか、
親御さん自信が、理解することが必要。 - 親御さんが、子供に、読書感想文の視点や、
構成を決められるように、アドバイスしてあげる。
(※視点・構成については、後述)
こういうやり方をするのが、おすすめですね。
こうすることで、親子の対話もとれるし、
子供も、単なる宿題でなく、自分で考え、自分の考え方を
客観的にみることを学ぶ事ができます。
中学年、高学年のお子さんになったら、
最初の「読書感想文の視点」と「構成」を決めるところは
必要なら、アドバイスしてあげて、構成が出来上がったら、
あとは、一人でやらせる、という流れで良いでしょう。
出来上がったあとのコメントは、必ずしてあげましょう。
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自分のための読書感想文
では、読書感想文には、書き方ってあるのか?ということですが
自分が読んだ本の感想文を
その本を読んだことがない生徒に、読んであげて
他の生徒が、その内容がわかるようにするには、
どうしても「あらすじ」を、書かなくてはいけません。
読書感想文を書いたことがない、小学校低学年のお子さんでさえ、
そのことが、無意識にわかってて、どうしても、
あらすじを書いてしまいがちです。
しかし、それでは、
「あらすじ」+「感想」の書き方になり、
内容に奥行きがなくなります。
なので、ここでは考え方をかえて
「自分のための読書感想文」を書くことを考えます。
自分のための読書感想文の目的
自分のための読書感想文では、次のように目的を設定します。
- 本を読んで、自分の気持ちを整理して、
自分の言葉で、自分の思いや意見を書きます。
だから本の内容が「おもしろかった」のなら、
「なぜ面白かったのか」
「どこが、どんなふうに面白かったのか」書きます。 - 更に、自分の過去の体験を振り返って、
自分の感想や思いを更に深める。
そして、自分が書いた読書感想文を、将来、読み返した時に、
─「あー、あの頃、自分は、こんなことを考えていたのだなぁ〜」
と振り返り、自分がどれだけ成長したのかを、感じる事ができます。
また、その感想文を自分の視点に沿って書くことで、
その感想文を聞いた他の生徒にも感動を伝えやすくします。
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読書感想文の作業の流れ
作業の流れ
読書感想文を書くには、次のような作業の流れで進めます。
これは、お父さんやお母さんが、お子さんに横でアドバイスしながら
この流れに沿って、作業するようにしなくてはいけません。
作業の流れは、次のようになります。
- 本を読む。
- 先に挙げた、「自分のための読書感想文の目的」を確認する。
- 自分の言葉で自分の考えや気持ちを書いていく。
- 自分の体験をふまえて書く。
- 読書感想文の参考例を読む。(1つ〜3つほど)
この参考例を見ることで、自分がどんな読書感想文を
到達目標とするのか、把握する。
※この参考例は、ネットから探してきましょう。
(どこから見つけたらいいかは、後述します。)
※この参考例は、「あらすじ + 感想」のようなものは避ける。 - 読んだ本の「あらすじ」を確認して、内容を思い出す。
※本に書いてある「あらすじ」で良いでしょう。 - 後述の読書感想文の「視点」について、一通り理解する。
- 登場人物に視点をおく
- 作者のテーマ(言いたいこと)に視点をおく
- 物語の面白さに視点をおく
- 「もし、違うことがおきたら?」に視点をおく
- 自分の「視点」を決める。
- 視点に関係する本文に、付箋をつける。
※付箋については、後述します。 - 本につけた付箋をもとに、自分の感想文の構成を考える。
ノートに大まかな構成を、番号や矢印を使って書いていく。 - ノートに書いた「構成」をもとに、読書感想文を書いていく。
- 書き終えた読書感想文を読み直し、推敲する。
※変えたいところは消しゴムは使わずに、
棒線で消して、その横に書き直す言葉・文章を書きましょう。 - 感想文を、原稿用紙に、清書する。
- 清書した読書感想分を子供に読ませる。
- 親御さんがその読書感想文のコピーをとって、
コピーをノートにはり、
親御さんのコメントをノートに書いてあげます。 - 子供さんが、その親御さんが書いたコメントを読み、
自分の感想をノートに書きます。
※できれば、子供がこの作業をしている間、
親御さんも、一緒に読書感想文を書いたほうがいいです。
そうすれば、書いた後に、お互いに批評会ができます。
このように
- 読書感想文を書いて
- 親御さんのフィードバックをもらって、
- それに対して、子供が感想文を書いた感想を書く
こうすることで、親御さんと子供さんの間で、思考の交流ができます。
そこから、子供が、自分で考える力を、身につけることができます。
読書感想文の参考例のみれるサイト
お子さんに見せる感想文の例は、ネットで検索すると見つけられます。
小学校低学年の参考例は、ちょっと、探すとありますよ。
一応、そのリンクを紹介します。
お子さんに見せるのに、役立ててください。
参考例を探す時は、
- あらすじを長く書いていないもの
- 自分の感想について、理由をきちんと説明しているもの
- 自分の考えを書き、その考えについて、自分の体験を元に考察し
考えを更に深めて説明しているのも - 本からわかったことを、自分の生活で、どのように活用していくか
書いているもの - 自分の視点に沿って、自分の感想や意見をうまく整理して
わかりやすく述べているもの
などを書いてる読書感想文を、選んでください。
第63回 青少年読書感想文全国コンクール
第63回上位入賞者一覧
URL : http://www.dokusyokansoubun.jp/list.html
青少年読書感想文全国コンクールの受賞作品が読めます。
北斗市感想文コンクール最優秀賞作品
URL : https://www.city.hokuto.hokkaido.jp/docs/1910.html
北杜市が実施している読書感想文の受賞作品が読めます。
さぴあ作文コンクール 受賞作品
小学1~6年制対象
URL : https://www.sapientica.com/application/activities/writing/prize.php
学習塾SAPIXが実施している作文コンクールの受賞作品が読めますよ。
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読書感想文全国コンクール入賞作品集
考える読書 第63回青少年読書感想文全国コンクール入賞作品集
第63回 青少年読書感想文全国コンクール入賞作品集が
販売されています。
この本の中に、入賞作品が掲載されています。
そこから、自分が目標にしたいものを選べますよ。
考える読書 第63回 青少年読書感想文全国コンクール入賞作品集 [ 全国学校図書館協議会 ]
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考える読書 第62回青少年読書感想文全国コンクール入賞作品集
第63回 青少年読書感想文全国コンクール入賞作品集が
販売されています。
この本を読めば、入賞作品がいろいろはいってますので
そこから、自分が目標にしたいものを選べます。
考える読書 第62回青少年読書感想文全国コンクール入賞作品集 [ 全国学校図書館協議会 ]
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読書感想文を書くための視点を決める
□登場人物に視点をおく
登場人物、例えば、主人公に視点をおいて、
その主人公の性格や振る舞い、行いについて、
自分の感じたことを、書いていきます。
□作者の主題に視点をおく
作者が、この話から、何を読者に伝えたいのか、
自分の考えを書いていきます。
その作者がいいたいことが、自分の生活では、
どうなのか、振り返ってみます。
また、自分の生活で、今後、
どのようにその作者の言いたいことを、活かしていけるか書きます。
□物語の面白さに視点をおく
その物語の話の展開が、どのように面白いのか、書きます。
その時、自分だったら、どうするのか、自分の体験なども交えて書きます。
結論は、その面白さから、何を自分が学べるのか、
それをどのように、自分がこれから活かしていけるのか、書きます。
□「もしも」の視点でストーリーを展開する
- 話の中で、主人公がしたことと、違うことを、もし自分がしたら?
- 起きた出来事と違うことが、もし、起きてしまったら?
どういう展開・結末になるかを、考察し、書いていきます。
この場合には、
登場人物の人物像を、良く理解して、
結末を、考えていく必要があります。
「○○さんだったら、この場合には、こうすれば、こうなるだろう」
すると
「△△は、こう考えるから、この方向に行くだろう」
などと、考えていきます。
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視点が決まったら本文に付箋をはる
視点が決まったら、自分の視点に合う内容が書いてあるページに
四角形の付箋を貼って行きます。
はる場合は、本の付箋が見やすいようにして
あとで、すぐに、その場所がみれるようにしたほうがいいですよ。
特に、自分が感じたこと、書きたいことが、
本文のどこの文章から来てるのかを、
明確にするため、以下のような説明を、箇条書します。
- 場面の名前(本文から一部引用しても良い)
例)○○の場面、または、セリフの一部 - 自分の感想
参考例↓
付箋をはったら、本文の構成を決める
付箋をはったら、その付箋をもとに、本文の構成を考えて
ノートにその構成を書いていきます。
感想文の構成
感想文の構成には、
- はじまりの部分
- まん中の部分
- さいごの部分
にわかれます。
- はじまり(げんこう用紙半分〈約120文字〉)
- この本を選んだ理由
- 読む前の本のイメージ
- 読んでからの本のイメージ
- 簡単なあらすじ(必要なら)
- 主人公の紹介
- 話の中で、心に強く残ってる情景
- 一番心を打たれた主人公の会話
- 問いかけるセリフ
※「はじまり」の書き方については、こちらの記事を呼んでください。
→「読書感想文で小学生低学年用に書き出しのコツや例は?書き方は?」
- まん中(げんこう用紙二枚〈480文字くらい〉)
自分が選んだ「視点」で本の中に、3箇所から5箇所を選び
付箋をはります。
付箋をはったそれぞれの箇所を小見出しにして、
3見出し〜5見出しくらいの段落にして書いてください。
この小見出し毎に、自分の感じたことを整理して書いていきます。 - さいご(げんこう用紙半分〈約120文字〉)
- この本を読んで思ったことや、感じたことを書きます。
- どんなことを学んだのか
- 自分の生活で、どのように活かしていきたいか
このような構成にしたがって、感想文を組み立てます。
下書きを書く
こういう構成ができると
次に下書きを書きます。
下書きを書いて、次のことを確認しましょう。
〈確認する点〉
- 自分のことばで、自分の気持や考えを書いているか
- 自分の体験したことを書いて、自分の感想をさらに強くうったえているか
- はじまりやあらすじが長くなりすぎてないか
- 文章のつながりが自然になってること
- 下書きができたら、しばらく頭を休ませて、
それから下書きを読み直し推敲しましょう。
間違ってるところなどがあれば、
えんぴつで棒線をひき書き直しましょう。
自分の体験だけ書いたり、あらすじだけ書いたりしないよう、
親御さんが、よく見てあげること。
途中で脱線しそうになったら、親御さんが、即してあげる。
下書きができたら、げんこう用紙に感想文を書いていきます。
感想文を書き終わったら、しばらく他のことをして頭を休ませ
それから感想文を読み直してみましょう。
まとめ
皆さん、いかがでしたか?
読書感想文を書くというのは、
一見、とっても大変で、億劫な宿題ですね。
でも、1つの流れに沿って作業をして、
その中で、自分の視点を決めて、それにそって、本を見ていくと
自然と、1つの流れができていきます。
そのやり方をお子さんにするように、教えていくことで
どの子供さんも、読書感想文ができるようになるでしょう。
このやり方、私も小さい頃に習ってたら、
きっと、読書感想文を書くのが、大好きになってただろうなぁ〜
と思いましたよ。
今からでも、遅くないです。
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