毎日の日記

セミの成虫はなぜ短命なのか?セミの食べ物、おしっこの成分は?

投稿日:2017年8月13日 更新日:

成虫してからの命の短さに、無常観をかきたてられる、夏の虫「セミ」。セミの一生はさまざまな疑問を浮かび上がらせてくれます。成虫したセミはなぜ短命なのか?食べ物は何なのか?単純な疑問を、取り上げていくことにしました。

 

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セミの食べ物は木の汁

セミは分類学上、半翅類(はんしるい)とよばれる昆虫の仲間で、

口にストローがついています。それを木にさして木の汁を吸います。

オスは鳴くのが仕事みたいに思われますが、

鳴いていないときもあって、たいていはお食事中です。

しっかり吸って食べています。

子供の頃、木の上にいるセミにオシッコをかけられると、

「きたない」という感情がわきました。

でも、セミの食べ物は木の汁だけ。 

そして、セミの体は、オスは音を大きく響かせるための「がらんどう」であり、

メスは「がらんどう」のかわりに産卵のための器官があるだけで、構造はシンプル。

セミのオシッコは、ほぼ、水です。

捕まえようとした人間に仕返しでオシッコをかけるのだと、大人は言いました。

今、自分が大人になって調べてみると、

セミは飛翔する時に、体を軽くするために、水分を排出するのだといいます。

いちはやくその場から逃げ去るための行為が、

相手の追撃をかわすことにもなったのは、偶然のようで偶然ではないのかもしれません。

でも、「仕返し」というのは、見当違いな俗説だということがわかります。

 

セミは暑さに弱い?

セミは、気温によって体温が変化する、気温変動型 です。

セミの筋肉を激しく運動させて鳴くので、しだいに気温よりも体温が高くなります。

オスの体の中には、音を出すために備わっているV字型の筋肉があり、

それを発音筋といいます。

発音筋がどのくらいの速さで収縮するかというと、

アブラゼミで1秒間に100回(100ヘルツ)

発音筋に連動する発振膜が、それと同じ速さで、ペコペコして音を出すのです。

いくら夏の虫でも、体温が高くなりすぎると消耗も激しく

鳴く仕事をつづけるのは難しいです。

ミンミンゼミとアブラゼミは、猛暑でも平気で鳴いている個体がいますが、

ヒグラシは気温の高くない朝夕に鳴きます。

日本のセミで、暑い真昼の時間帯に鳴いているセミは、種類も数も少ないのです。

しかし、あれほど大きな声で鳴くからには、気温の高さも重要です。

鳴かずに体力を温存したとしても、成虫したセミは、冬を越すために、

羽化した体でもう一度、地中深くに潜る構造をもっていません。

長く暮らした土の中に帰りたくはないのか?

そこが、かわいそうになるところですが、

セミは、べつに残念には思っていないのかもしれません。

 

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オスのセミのからだ

オスのセミのからだのしくみを簡単に説明すると、

腹弁(腹のふた)

関節膜(体節と体節をつなぐ)

背弁(背中側にあるふた)

鏡膜(感音器官・セミの耳)と発振膜があります。

腹部を切り取って中をのぞくと、「空洞」なのです。

尾の端っこに、生殖に関した器官があり、

消化管などは腹背の壁に押し付けた形になっています。

V字型の発音筋の柱に、発振膜がつながっていて、

発音筋を動かして発振膜で音をだすしくみです。

この発振膜ででた音をどこで拡大するのかというと、

セミのからだの腹部は、空洞になっているので、

大部分が音の拡大装置(共鳴室)となっているということなのです。

セミは、楽器をもっているのではなく、からだが楽器のようなつくりなのですね。

 

長生きする必要がない理由

生き物の世界は、それが絶体だということはありませんが、

やはり、広範囲に響く、あの大きな鳴き声と、

移動する翅(はね)をもっていることが、セミの最大の武器だと思うのです。

武器、というのは、生き物の大目的である、

自然界でより多くの子孫を残し、種が生き延びていくための、という意味になります。

より良い声で鳴くオスに惹かれて、メスが近寄ってくることが知られていますから、

オスは、鳴き声を拡大する体を使って待つだけでよく、

メスは気に入った鳴き声のオスのところに飛んでいけば良いのです。

オスとメスが歩いて出会うより、短期間で配偶が決まります。

こうして成虫したセミの目的は、あっというまに果たされるのです。

 

それでも、スッキリしない何かがありますね。

それが、セミの奥深さや魅力のひとつだと思います。

※姉妹記事 セミはなぜ鳴くのか?セミの寿命は儚いのか?

※姉妹記事 セミはなぜ鳴くのか?夜中にもセミが鳴いているのは?メスについても。

 

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