旧暦8月15日の月といえば、十五夜のお月見ですね。
この日の月は、中秋の名月ともよばれ、
毎年いつになるのかニュースで発表されます。
なぜ、毎年変わるのでしょうか?わかりやすく説明していきます。
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旧暦(陰暦)とは?
太陽に対して、月のことを、太陰(たいいん)といいます。
昔は、農業や漁業に便利な、月の満ち欠けのサイクル を
暦(こよみ)として使っていました。
月の動きを基準にしていたので、太陰暦 といっていました。
しかし、月の満ち欠けの繰り返しだけでは、
実際の季節の移り変わりとズレが生じるため、
太陽の運行の要素も取り入れ、太陰太陽暦 としました。
この太陰太陽暦が、
明治6年に現在の暦(新暦)が導入されるまで使われていたので、
旧暦、または 陰暦 といいます。
太陰暦のひと月の数え方
太陰暦でのひと月の数え方は、シンプルです。
夜空に見える月は、月のない 新月から、
三日月、上弦の月、満月、下弦の月
とその形を変えていきます。
昔の人は、
新月の日を1日、翌日を2日、翌々日を3日・・と数え、
新月から次の新月までを1カ月としました。
この周期が、29.53日になります。
どうして、小数点がつくのかというと、
月の軌道が楕円で、速度が一定でないためです。
1カ月が、29.53日のままでは、
0.5日の半端な日数ができてしまうので、
29日の月と、30日の月をつくりました。
これが、太陰暦(旧暦)の1カ月の数え方です。
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十五夜、必ずしも満月ならず
暦では、新月を朔、満月を望といい、古風な呼び方をします。
月の満ち欠けを基準とする旧暦では、
毎月、1日が朔、15日が望の日とされ、
朔〜望〜朔 が1カ月でした。
月の満ち欠けの周期29.53日の半分、
15日目がだいたい満月になるので、
昔の人は、毎月15日を満月の日と定めました。
なんとなく、おおざっぱですよね。
天文学的に厳密な満月は、13.9~15.6と変動するので、
15日目が必ずしも満月になるわけではありません。
昔の人には、まんまるに見えていたのでしょうか。
別名 芋(いも)名月
旧暦8月15日の月を中秋の名月といいます。
この日は、収穫されたばかりの里芋を積んで、
お月様にお供えをするところから
芋名月ともいわれます。
昔の暦の行事は、農事と重なりますから、
里芋の収穫祭ともいえます。
お月見団子は、江戸時代に、
里芋にまねた団子をつくってお供えしたことがはじまりです。
中秋の名月の「中秋」は、
この時期が旧暦の節月でいう秋の真ん中にあるからです。
- 春(1月・2月・3月)
- 夏(4月・5月・6月)
- 秋(7月・8月・9月)
- 冬(10月・11月・12月)
「仲秋」といった場合、の「仲」は、8月全体を意味する言葉です。
現在の季節感とは、かなり違いがありますよね。
今年の中秋の名月はいつ
中秋の名月 | |
2017年 | 10月4日 |
2018年 | 9月24日 |
2019年 | 9月13日 |
2020年 | 10月1日 |
中秋の名月、十五夜、といっても、
毎年、その日にちに開きがあることがわかります。
どうして、こんなにズレるのでしょう。
旧暦の1ヶ月は29.5日なので、12ヶ月の日数は
29.5日 x 12ヶ月 = 約354日 です。
現在の太陽暦(グレゴリオ暦)の1年間の日数365日よりも、
11日少ないことになります。
このズレがもとで、旧暦8月15日を現在の新暦に変換すると、
20日~50日後になっていくのです。
新暦⇔旧暦を変換する便利な方法
案ずるより生むがやすしで、「今日は旧暦のいつ?」というふうに、
実際に調べてみるのがよいでしょう。
中秋の名月は、
旧暦8月15日ということだけは決まっていますから、
旧暦8月15日に対応する新暦を調べればよいのです。
新暦➡旧暦 旧暦➡新暦 を計算するソフトを開発された方がおり、
無料で計算させてくれています。ありがたいことですね。
http://koyomi8.com/ こよみのページ (新暦と旧暦の変換)
こちらで、2017年8月15日(旧暦)に対応する新暦を調べると、
2017年10月4日(新暦)と変換結果がでます。
これが、2017年の中秋の名月の日になります。
次回は、中秋の名月の約1カ月後にめぐってくる、9月の 十三夜 のお月見について、
ご紹介します。
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