北朝鮮がグアムにミサイルを発射する計画を立てたといった理由は、何でしょうか?それはグアムに何があるかということになります。
今回はそのことについて書いてみたいと思います。また、グアムの島というのが何故か日本に似ているということについても書いてみます。
目 次
スポンサードリンク.(Sponsored Link)
■グアムの位置
グアムという場所は、米国のハワイ州からは6400km離れていて、距離的にはマニラのほうがずっと近い場所にあります。そういう意味では、グアムはアジアの一部といっても過言ではありません。
グアムの西側へ2000km先にはフィリピン、北へ約3000km離れたところに日本、南は約2000km離れたところにパプアニューギニア、そして、東に6400kmいったところにハワイ州があります。
グアム島はマリアナ諸島の南の端の島で、グアムでは、英語とチャモロ語が話されています。
■グアムが米国領になった経緯
米国がグアムを自国の領土にしたのは、1898年、米国とスペインとの間で始まった米西戦争がきっかけでした。この戦争で米国が勝利し、カリブ海と太平洋のスペインの植民地の管理権を米国が得ました。
1898年6月20日に、米国海軍の巡洋艦チャールストンが当時のスペインの植民地のグアム島を攻撃しました。しかし、スペイン側の司令官は戦争が起きたことさえ知らず、チャルストンに趣き降伏しました。
米国はフィリピンやプエルトリコもこの戦争で獲得しましたが後にフィリピンは独立しました。
後に、1941年12月8日、太平洋戦争が始まり、日本海軍が真珠湾攻撃を行い、その後すぐに、グアムに航空攻撃をはじめました。その二日後に、アメリカ軍を撃退し、島名を大宮島と命名して日本の領土としました。
それから1944年までの間、日本軍が占領して統治していました。
1944年7月に、グアムの戦争が始まり、それでアメリカ軍がグアム島を奪還しました。それから、日本軍のもと基地を拡大化して、戦争が終わるまで日本への攻撃するための中継拠点としていました。
日本はその後第二次世界大戦に負け、1950年に米国合衆国議会で「グアム自治基本法令」が締結され、グアムの主権は制限されてしまい、米国合衆国の自治区かつ未編入領域となりました。つまり、も米国の植民地でありますが、米国の州には入らないということだと思います。
米国からすると、このグアムという島は、米軍の拠点とする意味で非常に重要な位置をしめています。ベトナム戦争や北朝鮮などの有事の際に、爆撃機がすぐに飛び立つことが可能です。
Sponsored Link
■グアムの人たちの心境
グアムの人々は米国籍を持ちますが、米国の大統領へ投票する権利はなく、グアムの議員は法案に投票する権利がありません。
グアムの人たちの心のなかでは、このような現状には不満があり、特にお年寄りの人たちは、米国からの独立を望んでいる人たちもいると思います。しかし、独立するといってもそう簡単には行かないのが現状です。
そして、米国の正式な一つの州になるといいう選択肢もあるようです。
グアムに昔から住んでいる先住民はチャモロ族といいます。彼らは、ミクロネシアやマリアナ諸島に昔から住む人々です。彼らは特に、米国の植民地化に不満を持っています。自分たちの文化やアイデンティティーからすると、米国人としているのは許せないものがあるに違いありません。
米軍はグアムの土地の27%を占領しています。これが、彼らにとってはもう到底受け入れることができないことなのです。
しかし、お年寄りは受け入れられないという気持ちが強いのですが、子どもたちやその孫達は、産業自体がなく観光地としての仕事しかないグアムでは貧困の問題もあり、就職する先となるとやはり米軍基地しかないのが現状のようです。
グアムの人たちからすると、このような不満もありますが、米軍がいるからこそ自分たちが守られていて安心できるという気持ちもあります。例えば、北朝鮮がもしグアムに攻めてきても、彼らが何かグアムに対してすれば、必ずアメリカ軍が北朝鮮に仕返しをするので、北朝鮮は手も出せません。
■北朝鮮がグアムをターゲットにする理由
北朝鮮がグアムをミサイル発射のターゲットにする理由は、米軍基地がグアムにあるからです。ここは、アジアへの拠点となる場所です。北朝鮮が自分たちの国を守るには、ここをまずターゲットにするのは当然だと思います。
グアムの島の南部には丘がありますが、その下は米軍基地の倉庫になっています。グアムに保管されている弾薬は、米国内で一番多いのです。
そこに合わせて、沖縄の米軍基地があるのです。これで、北朝鮮や中国への圧力となっているのは明白です。
このような理由から、北朝鮮はグアムの近海にミサイルを発射する計画を温存しているのです。それが、北朝鮮の米軍への抑止力となります。
■米軍にとっての沖縄や日本に拠点をおく必要性
米軍にとって、沖縄や日本に拠点をおく理由としては、中国や北朝鮮、そして、ロシアへの圧力かとも思います。
また、米軍は軍事産業で利益があがらないと経済がうまくいかない国です。それ故に、環太平洋地域に有事がある危険性というものが必要なのだと思います。それがあるからこそ、沖縄やグアムに軍事基地が必要となるのです。
そういう意味でいうと、北朝鮮がひょっとして米国と裏でつながりがあり、米国の要望で北朝鮮がミサイルの発射のテストを継続していたというのもあるのではないか?と、筆者は想像します。
■日本という植民地について
日本は第二次世界大戦後、独立したかのように見えますが、実際は、日米合同委員会が日本の官僚と一心同体の関係にあり、そのつながりは日本の首相よりも強いと言われています。また、日本の裁判所も政治的なことは介入しないというようなルールがあるようです。日本の憲法よりも強い位置にいるのが日米合同委員会だと聞きます。
このような状況では、日本は米国の植民地であり、それは、グアムの人たちの状況と似た感じがするのです。
それ故に、グアムの人たちには同情してしまいます。
グアムもそうなのですが、日本は出来るだけ早く米国支配から脱却してほしいです。
反対される方もいるとは思いますが、私は、日本の憲法で日本の軍隊を日本国の軍隊として合法化し、それゆえに、米軍の日本駐留の必要性がないとして、米国にアメリカ軍の日本からの立ち退きを要求することが可能になるのではないかと思います。
そして、日米合同委員会をなくして、日本の政治を米国に言われるがままにするのではなく、日本の市民のためになる、市民をより幸せにする政治を、日本の政治家の手でするようにしたいものです。
参考記事:
スポンサード・リンク (Sponsored Link)....