北朝鮮が、8月29日のAM5:58頃に、弾道ミサイルを一発だけスナン地区から発射しました。
安倍晋三首相は、これまでにない深刻かつ重大な脅威と述べたが、本当はどういう状況だったのだろうか。そして、安倍首相のその発言が意味するのは何なのか・・・について書いてみたいと思います。
スポンサードリンク.(Sponsored Link)
ミサイルの飛んだコース
このミサイルは、長距離弾道ミサイルで、北海道上空を通過して、北海道の襟裳岬の東方約1180キロ離れたところの太平洋に落下しました。日本領域内には何も落下しなかったようです。
韓国軍によると、ミサイルは2700km飛行して、550kmの高度まで達したらしいです。
このコースは、前回北朝鮮が発言したようなグアム沖の海を目標にはしなかった。これはトランプ政権への配慮も感じられる撃ち方だ。
安倍首相の発言とおかしな点
首相は、事前に通告せずに上空を通過したので、従来とは全く違う意味で極めて深刻度が高いと発言しました。
しかし、北朝鮮は1998年8月にも、事前に通告せずに人工衛星の打ち上げと言って、長距離弾道ミサイル「テポドン一号」を発射しました。
このミサイルは日本上空を通過して、三陸沖の太平洋に落下しました。この時、北朝鮮は初めて日本の上空を通過するミサイルを発射したのです。
ですので、日本上空を通過するのは、今回が初めてではなかったのです。
今回のミサイルを含めて日本上空を通過したのは、これまで合計5回になります。
Sponsored Link
ミサイルは危険だったのか?
それでは、深刻かつ重大な脅威と言うには、そのミサイルが大変危険でなくてはいけませんが、
小野寺防衛大臣は、日本に飛来する恐れがないと判断したので、そのミサイルを破壊する措置を採らなかったと述べています。
防衛省や自衛隊は、北朝鮮がこのミサイルを発射した時の様子をレーダーを使用して確認していたようです。しかし、日本にむけて飛来する危険性がないと判断したので、このミサイルの破壊措置は採らなかったようです。
そして、日本の弾道ミサイルの防衛システムについて言うと、イージス艦に海上配備型迎撃ミサイル「SM3」が搭載されていますが、これは大気圏外でミサイルを狙い撃ちします。このミサイル迎撃で撃ち落とせなかった場合は、ミサイルが低高度を飛来している時に配備型迎撃ミサイル「PAC3」で破壊することになります。
しかし、PAC3の最高飛行高度は、垂直距離で15km、射程距離は並行距離で20kmだけなのです。これでは、今回の北朝鮮のミサイルには当たりません。実際には、中距離対空ミサイルのレーダーによる最大ロックオン可能距離は、50~60kmとくらいだと言われていますが、それにしても、撃てない距離であり、それはつまり日本に危害を与えないほど遠くへ飛んでいったのです。
また、このミサイルはグアム沖を目標にしなかったというのも重要です。これはつまり米国にとって脅威ではなかったといえます。ということは、日本が1人だけ脅威だと言い張っているようです。
結論
なので、
安倍首相の「これまでにない深刻かつ重大な脅威」という発言は
「これまでにもあった深刻でない、全くとるにたらない無視できる程度のミサイル発射であり、脅威では全くありませんでした」
が、本当の事実だと思います。
なのに、安倍首相は何故、北朝鮮のことを脅威と言い続けるのでしょうか?
それは米国にそう言えと言われてるんだと思います。
それは、アメリカ軍が必要だと日本市民に思わせるのが一番の目的なように思います。
そして、米国と日本と韓国が北朝鮮のミサイル発射を非常に危険視して、過敏な反応の仕方をしているのが、非常に危険だと思います。
これは軍事的な動きに流れやすい傾向を生みます。日本の安倍首相がしっかりしないといけませんが・・・。今後の日本政府の動向を注意して見守らなくてはいけませんね。
参考URL: なぜ北朝鮮のミサイルは“これまでにない脅威“で、迎撃しなかったのか 政府の説明は
スポンサード・リンク (Sponsored Link)....