皆さん、こんにちは。 赤飯のGI値を調べてみると、70とかなり高い方なので、「これは食べすぎると太るよな?」と思ったのですが、ネットを見てみると、赤飯がダイエットに良いと書いてる記事が結構出てきました! 本当なの?と思い、色々調べてみましたので、この記事を書くことにしました。 |
目 次
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赤飯・玄米・白米のカロリーと糖質量の比較は?
まず、赤飯と玄米・白米のカロリーや糖質量を比較してみました。 その結果は、カロリー・糖質量ともに、赤飯が1番大きくなります。 |
- 玄米のご飯100g中
- カロリー:165kcal
- 糖質量:34.2g
- 白米のご飯100g中
- カロリー:168kcal
- 糖質量 :35.6g
- 赤飯のご飯100g中
- カロリー:190kcal
- 糖質量 :40.3g
カロリー・糖質ともに、赤飯の方が白ごはんや玄米よりも多いですね。 白ごはんを食べても太りやすいですが、赤飯は更にそれ以上に太りやすい、と言うことになります。 次に、赤飯に含まれる栄養素を見てみますね。 |
赤飯の栄養素は?
赤飯に含まれる栄養素を考えると、赤飯は食べすぎないようにすれば、ダイエット効果があると主張する人たちもいますので、ここは一つずつ見ていきますね。 赤飯の栄養素の特徴とは… |
①赤飯・小豆・もち米のカロリーと糖質量は?
赤飯と小豆、もち米のカロリーと糖質量を見てみると… |
- 赤飯100g中
- カロリー:190kcal
- 糖質量:40.3g
- 小豆100g中
- カロリー:218kcal
- 糖質量:45.8g
- もち米100中
- カロリー:202kcal
- 糖質量:43.5g
このように見ると、もち米だけ、小豆だけのほうが、カロリーと糖質量が大きくなり、赤飯にするとカロリーと糖質量がやや少なくなります。 なので、もち米や小豆だけを食べるよりは、赤飯を食べたほうが、脂肪が蓄積される影響が少しは弱まる…程度のものですね。 もち米が大好きな人は、血糖値の急上昇を抑えるために、小豆を入れて赤飯を作るといいかもしれません。しかし、赤飯の糖質量は40.3gと大きいので、脂肪が蓄積されやすい食べ物である、というのは変わりません。食べすぎると太ります。 |
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②小豆の食物繊維
赤飯に含まれる小豆には「食物繊維」が豊富に含まれており、食物繊維は整腸作用があり、便秘を解消してくれます。便秘が解消されれば、体内の老廃物や毒素を排出しやすくなり、痩せやすい体になると良く言われています。 しかし、いくら小豆に食物繊維が含まれると言っても、それと一緒に糖質量が多いもち米を食べて、しかも、小豆自身にも糖質がかなり含まれますので、ダイエットに良い、痩せるというのは言いすぎでしょう。 小豆に含まれる食物繊維は、便秘の解消には少しは効果がありますが、それ自体に痩せる効果はありません。 |
③小豆のビタミンB1
赤飯に使う小豆に含まれる「ビタミンB1」は糖質代謝を促進する働きがあります。 痩せる努力をしてても、なかなか痩せない人、または、炭水化物が好きでたくさん食べて、脂肪肝になってるような人は、ビタミンB1の消費量が多いので、その分、ビタミンB1を補給してあげないといけません。そういう人は、赤飯ではなくビタミンB1のサプリメントを摂取するのをおすすめします。 小豆に含まれるビタミンB1の量を調べて見ると、たったの0.02mgだけです。 また、赤飯100g中のビタミンB1は、0.05mgだけです それに対して、ビタミンB1の1日の推奨量は…
となります。 赤飯100g中のB1の量は、18~49歳の女子の一日の推奨量の22分の1、18~49歳の男子の一日の推奨量の28分の1しかないのです。 しかも、小豆の100g中の糖質量は 45.8gもあり、赤飯の100g中の糖質量は40.3gもあります。 これでは、たとえ赤飯にビタミンB1が含まれているおかげで、血糖値の上昇が少し緩やかになったとしても、GI値が高いのですから脂肪になって蓄積されるのは避けられないでしょう。 糖質の代謝を良くするために小豆の量を増やすと、その分糖質も増えるので、同じことです。ただ、ビタミンB1が含まれていない、糖質を含む食品を食べるよりは、太りにくいかもしれません。 結局、もち米をたくさん食べていれば、太ってしまうわけです。 また、食べ方も重要で、赤飯を食事の最初に食べてしまえば、血糖値が上昇しやすくなり、吸収された糖質の余剰分が中性脂肪になり、脂肪として蓄積されやすくなります。 なので、小豆のビタミンB1があるから、赤飯はダイエットに良いというのは、違います。 |
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④もち米のアミロペクチンは?赤飯やもち米のGI値は?
赤飯に使われるもち米には「アミロペクチン」という成分が含まれています。 うるち米は約20%のアミロースと約80%のアミロペクチンで構成されているのに対して、もち米は100%アミロペクチンが含まれています。赤飯はこのもち米を使って作るわけですが…。 アミロースは水に溶けるデンプンであり、アミロペクチンは、水に溶けないデンプンです。 このデンプンを分解する消化酵素は、αーアミラーゼといいますが、この酵素がアミロースやアミロペクチンを消化するときは、これらの分子的繋がりの端からしか切っていくことができない、という特徴があります。 すると、アミロースの場合、ブドウ糖が直鎖状につながっているため、端から順々に切っていく必要があり、その分、分解が進みにくく、血糖値が上がりにくいという分子構造を持っています。 それに対して、アミロペクチンは、分子構造が枝分かれするようにできているため、何箇所も同時に切っていくことが可能です。そのため、分解しやすく、血糖値が上がりやすいです。 このようなことから、アミロペクチンが100%含まれるもち米のほうが、消化吸収が早く、GI値が高くなります。 ちなみに、赤飯のGI値は70ですが、もち米は85もありますので、赤飯に小豆の食物繊維が含まれている分、血糖値の上昇がやや緩やかになっていると考えられます。緩やかになっているにせよ、GI値は依然として高く、糖質量も多いので、やはりダイエット向きではありません。 これに対して、精白米のGI値は84で、玄米のGI値は56です。 このように見ると、赤飯は精白米やもち米よりは、血糖値の上昇が緩やかになっているが、GI値は70なので食べ過ぎると血糖値が急上昇し、脂肪が蓄積されます。 (GI値についてはこちら→穀物・パン・麺類のGI値が60以下・61以上の一覧) よって、もち米が含まれている赤飯はダイエット食には向かないです。 参考としてですが、このアミロースの特徴を活かして、市販の製品で、高アミロース米があります。この米は糖化が進みにくく、消化吸収もゆるやかです。つまり、GI値が低いということですね。糖尿病の治療食としても使われている程なので、太りにくい米になります。ダイエット食として利用したければ、高アミロース米がおすすめです。 ただ、この高アミロース米は、多分あんまり美味しくないのではないでしょうかね? |
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逆に、参考にまでですが、アミロースの含有量が低い低アミロース米というものも販売されているようです。この米は、アミロースが5~15%しか含まれないので、血糖値が上がりやすいです。言い換えると、甘さを早く感じる事ができて、粘りがあるので、食べて美味しいお米に感じるわけです。 |
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太る原因は、カロリーのとりすぎではなく糖質のとりすぎ?
体重の増加の原因がカロリーではなく糖質にあるというのは、今までのいくつかの実験により証明されています。 |
人での実験
この実験では対象・比較実験を行いました。
これら2つのグループの体の変化を比較した実験がありました。 この結果、グループAは 300kcal消費カロリーが増えた、Bの方は、新陳代謝が鈍くなり太りやすくなりました。 つまり、炭水化物を摂りすぎると代謝が悪くなり、体にあちこちに不調が出てくるというのがわかりますね。逆に、炭水化物を減らしてタンパク質や脂質を増やすと、新陳代謝が活発になり体重が減るわけです。 |
ラットの実験
また、ラットを使った実験もあります。 Aのグループのラットには、糖質の多い餌を与えて、Bには普通の餌を与えました。このとき、与える餌のカロリーは同じでした。 すると、Aの糖質の多い餌を食べたラットの体脂肪が、70%増加しました。 また、別のラットの実験では、糖質が多い餌と、低カロリーの餌、通常の餌で比較しました。その結果も、糖質が多い餌のラットのほうが、体脂肪が増えたそうです。 |
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カロリー制限するとリバウンドが大きくなる?
また、カロリー制限する食事と、糖質制限する食事を比較した場合、カロリー制限する食事の場合のほうが、リバウンドが大きくなるということがわかっています。 糖質をたくさん食べると、血糖値が急上昇し、インスリンが分泌されて、脂肪が蓄積されます。そして、血糖値が下がるとまたお腹が異常に減って、ついつい食べすぎてしまいます。このように、カロリー制限すると、リバウンドが大きくなります。 その悪循環を説明すると以下のようになります。
という悪循環なのです。 この悪循環を断ち切るには、カロリーを制限するのではなく、運動をするのでもなく、糖質制限をしなくてはいけません。 糖質は必須栄養素だから、完全に抜くと体に悪いので、糖質の量を制限する方法がおすすめです。 |
まとめ
皆さん、いかがでしたか? 赤飯と玄米・白米を比較してみると、赤飯の糖質量がかなり高いことがわかりましたね。 赤飯の栄養素をみると、たしかに、良い面もあります。 例えば、 食物繊維が豊富な小豆ともち米を混ぜているので、糖質量が、小豆やもち米だけの糖質量よりも若干小さくなっている。 ということです。 しかし、この食物繊維が豊富なことで、ダイエットで体重減少にいいというのは、誇張しすぎでしょう。なぜなら、赤飯自体の糖質量が高いし、GI値も高いからです。 また、小豆に含まれるビタミンB1が、糖質の代謝を促進してくれる働きがあるようですが、それでも糖質量は多いので、食べすぎとるやはり脂肪の蓄積は避けられません。 また、もち米に含まれるデンプン アミロペクチンには、分解しすやく血糖値が上がりやすい、と言う特徴があります。 誰かが赤飯は食べると腹持ちが良いのでダイエットに良いと言ってましたが、もち米は消化が良いので、腹持ちはそれほど良くない、というのが真実ですね。 以上のことから、赤飯はダイエットに良いと言うのは、赤飯に含まれる栄養素の効果を過大評価した主張です。 太り過ぎに注意したい人、減量したい人は、高アミロース米が、糖化が進みにくく、消化も緩やかなので、お勧めです。 |
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