皆さんこんにちは。
この記事は、「アニメの暴力シーンは青少年にどのような影響を与えるかPart1?」の続きになります。まだ、Part1を読まれてない方は、そちらから先に読んでください。
No.1の方では
- 博多豚骨ラーメンズ原作の小説のストーリーの特徴
- 暴力的なシーンが与える影響
- 暴力シーンを含むその他のアニメ
- 認知が歪んでいる人には悪影響
- テレビ番組の暴力シーンにどう対策の仕方
- 触れてしまったらどう対処する?
についてご紹介しました。
今日の記事では、
- 理研の猿の実験~無意識の同期が働く可能性は?
(暴力的シーンの無意識レベルでの他の子どもたちへの影響) - 人間の意識は、集合意識に影響する?
(暴力的シーンのある子どもへの影響が、人間の集合意識へ影響するか)
について調べたことをご紹介します。
目 次
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理研の猿の実験~無意識の同期が働く可能性は?
暴力的シーンの無意識レベルでの他の子どもたちへの影響
最近理研が行った猿の実験があります。この実験の内容は、
- 3匹のサルに2つのボタンを交互に片手で押す動作を、個別に訓練し、
- その3匹のサルのうち、2匹を向かい合わせて、同じボタン押し課題をさせました。
- 実験を開始した直後から、2匹のボタンを押す速さが同期しました。
- また、予め猿がボタン押し訓練をするのを撮影たした映像(音声付き)を、別の猿に見せた場合にも、その映像の猿の動くタイミングにあわせてボタンを押すようになりました。この場合、その映像の音声よりも、映像自体が重要であることがわかりました。
このことから、猿において、相手の行動に無意識的に協調する行動があることが発見されました。
これは視覚的情報が、協調行動を誘発することになります。
これは、例えば、子どもたちの中で、暴力的シーンを含むアニメをみて、その影響を受けてしまい、学校に行って、暴力的な行動を他の子どもたちより、より多くするようになると、その周りにいる子どもたちもそれに協調してしまい、影響を受けやすくなってしまう可能性があることを示威しています。
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人間の意識は、集合意識に影響する?
暴力的シーンのある子どもへの影響が、人間の集合意識へ影響するか
生物学者のルパート・シェルドレイクの仮設
イギリスの元ケンブリッジ大学フェローの生物学者のルパート・シェルドレイクが、形態形成場仮説(シェルドレイクの仮説)というものを提唱しています。
その仮設とはどういうものかと言うと…
- あらゆるシステムの形態は、過去に存在した同じような形態の影響を受けて、過去と同じような形態を継承する(時間的相関関係)。
- 離れた場所に起こった一方の出来事が、他方の出来事に影響する(空間的相関関係)。
- 形態のみならず、行動パターンも共鳴する。
- これらは「形の場」による「形の共鳴」と呼ばれるプロセスによって起こる。
この「2」の離れた場所で起こったある出来事が、他方の出来事に影響するという部分が、今回の暴力的シーンの子どもたちへの影響と関係しています。
この仮説2を実証するためにおこなわれた実験は有名な話です。
1983年に、イギリスのテレビ局でシェルドレイクの仮設について、公開実験が行われました。
これは人間の集合意識への影響を実験するものでした。
実証テストの手順と結果
この実験について説明しますが
- 事前準備
- だまし絵A、だまし絵Bを用意する。
- だまし絵Aの答えは非公開にし、
だまし絵Bの答えはテレビ放送で、視聴者200万人に公開する。 - テレビ公開前に、だまし絵Aとだまし絵Bの絵を、約1000人にテストする。
※だまし絵Aは、非公開なので、1000人以外の人たちは誰もその結果は知らない。
※だまし絵Bは、テレビで視聴者200万人に公開されるので、問題を受けた1000人と、テレビ公開の内容をみた200万人以外の人たちは、誰もその結果は知らない。 - テレビ公開後に、同じやり方で、別の約800人にテストをする。
- テストの対象者は、この番組が放映されない遠い地域に住む住人
- 実証テストと結果
- テレビ公開されなかった問題Aの遠隔地に住む人たちの正解率は、
放映前→9.2%
放映後→10.0%
となり、テレビ公開された後、0.8%正解率がアップしている。
これに対して - テレビ公開された問題Bの遠隔地に住む人たちの正解率は、
放映前→3.9%
放映後→6.8%
となり、約2倍の正解率になった。
- テレビ公開されなかった問題Aの遠隔地に住む人たちの正解率は、
日本テレビの「世界を変える7つの実験」での実験の紹介
これからわかるのは、ある地域で、暴力的なシーンをテレビでみる人数が増えていくと、他の地域でそのシーンを観なかった人たちにも、その暴力的シーンをみた情報が無意識レベルで伝わるということです。
これを更に証明する実験が、日本テレビの「世界を変える7つの実験」の番組で、シェルドレイクの仮説の実験(2000年11月11日)として行われました。
【その実験内容は…】
犬を飼っている飼い主が、自宅に帰ろうとすると、飼い主が自宅に帰ろうとしていることを知らない犬が、察知するかどうかという実験です。
【実験手順と結果】
- 飼い主とペットを、同時にカメラで追跡します。
- 仕事のせいで、飼い主の帰宅時間が毎日不規則になる設定にする。
- 飼い主が帰宅をしようと会社を出ると、ペットが玄関にやってきて、出迎える準備をする
このことからわかることは
- 意識学の見地から言うと、動物にくらべて、人間の思考は、集合意識に与える影響が大きい。
- 無意識レベルで現実をとらえている通りに、人は現実を認識するようになる。
- 無意識は、周囲にいる人や世界中の人の思考の影響を受けている可能性がある。
つまり、無意識レベルでは、人や動物は全てつながっていて、影響を与えあっているということです。
すると、九州で、1人の子供が、暴力シーンを沢山含む番組をテレビでみると、その情報が北海道にいる子供達に、無意識レベルで伝わり、九州で暴力的シーンを観る子どもたちの数が増えていくと、その影響度も増していくということです。
また、それは人間全体の集合意識にも影響する可能性がありますので、子供だけでなはく、大人にも影響する可能性が有ることになります。
これは、私達1人1人の思考が集合意識に影響を与えているということです。
ということは、人間が認識する現実は、どんなことでも私達1人1人に責任があることになり、テレビで放映される番組が人に与える影響も、良く考えなくてはいけない事になります。
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無意識レベルでの暴力的シーンの影響への対応策は?
自分の子供が暴力的シーンを見ていなくても、遠く離れた場所に住む子供が、その地域だけで放送されている暴力シーンを多く含む番組をみると、その情報が見なかった子供に伝わるとなると、それを一体どうやって防げば良いのか、と思われるでしょう。
これは無意識レベルの他から自分へ来る影響になるので、自分の意識のレベルを高く保つようにする事しか方法はありません。
子供の場合は、まず、子供に親が、人に親切にする事が大切だとか、思いやりが大切だとか、そういう基本的な事を一緒に考えながら教えることが大切だと思います。
暴力という情報が人に与える悪影響は、それ自体マイナスの事でしか無いので、暴力が良くないということを子供に教えてもそれはマイナスにならないように0になる方法しか教えていないにすぎません。
このような暴力的な情報を無意識に受けても、それから影響を受けないようにするには、子供にプラスの情報を与えて、常日頃から高い意識レベルを持っていられるようにすることが大切です。
そのためには、人への思いやりや親切にすること、友達と仲良くすることなどを教えるのが重要だと思います。
もし、自分の子供がそのような番組を観た時には、暴力的なシーンを含まない番組をみたり、子供用の小説をよんだり、遊びなどをする事への興味付けをしてあげることも大切です。
その場合に、子供に口で言い聞かせるよりも、子供と一緒に何かをして遊んであげることで、暴力的なものを含まないことをみたり、読んだり、やってみる楽しさを経験してもらのが一番自然で良いのではないでしょうか。
瞑想が暴力的な影響をなくすのに効果的
また、海外の事例では、小学校の先生が生徒に瞑想のやり方を教えて、子どもたちに瞑想の良さを体験してもらう授業をしている学校が紹介されていました。
瞑想とは何か?
人の脳は、コンピュータのようなもので、外からいろんな情報を、視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚により取り入れています。その情報の中には、脳と身体の健康に良いものもあれば、悪いものもあります。人が自分でそれらの情報を意識的にいつも選んで取り入れる、取り入れないを行うのがベストですが、やはり、生活の中ではどうしても避けられない場合もあります。
こういう場合、脳のお掃除をして「ゴミ」(ネガティブな情報)を取り除くのには、瞑想が一番有効です。
瞑想をすると、ストレスがなくなり、より元気で笑い顔が出るようになり、おおらかになります。難しく言えば、脳の中のネガティブな情報の神経回路をなくす効果があります。
これはとても単純で、大した事なさそうなことで、実は非常に重要なことです。
すると、子どもたち同士の友人関係もよりスムーズになる効果が得られると思います。
このような瞑想を子供と一緒に自宅でしてみるというのも、1つの良い対応策です。
次に紹介する記事は、外国の学校で子どもたちが瞑想をしていることを紹介する記事です。
【記事】School Replaces Detention With Meditation And Results Are Amazing
学校は居残りの罰の代わりに瞑想を子供たちに教え、その結果は驚くべきものです
引用元:学校で子供たちに瞑想を指導の記事
瞑想をすると、子供の問題行動がなくなっていくということも報告されています。学校で問題を起こす子供に瞑想をさせると、問題行動を起こして退学処分になる子供の数が激減したという報告もあります。
これが、暴力的シーンを多く含む番組をみた子供が受ける影響をなくすのに、瞑想をするのが有効だと言える実例です。
それでは、どんな瞑想を教えたら良いのかというと、瞑想の中でも自立訓練法をとりいれたものを子供と一緒にするのがやりやすいと思います。
自立訓練法は、最も広く知られるリラクゼーション法であり、これは、1932年にドイツの精神医学者J・H・シュルツ博士が考案したものです。
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自律訓練法の手順
この自立訓練法のやり方の概略を説明すると
- 静かな場所で、リラックス出来る姿勢をみつけます。椅子に座ってもいいですが、普通は仰向けになります。
- 目をつぶります。両腕は、体の横に自然に置く感じです。
- 腹式呼吸を3分くらい行います。ゆっくりと大きな呼吸を鼻から吸って、口から吐きます。
- 体がふわーっとしてきたら、呼吸を元の状態に戻します。
- 最初は、足の指先から意識します。足の指先に温かいものが流れてくるのを意識します。
- その暖かいものが、足の裏から、かかと、足首、スネ、ふくらはぎ、膝、大腿部、また関節、性器、お腹、お腹のなかを通って、おへそ、そして、みぞおちへとゆっくりと上がってくるのをイメージします。
- そこで、今度は、手の指先から温かいものが流れ込むのを意識します。その温かいものが、ゆっくりと、手のくるぶし、手のひら、手首、前腕、肘、二の腕、肩、胸、乳房、肺、胃、そして、みぞおちへと上がるのを意識します。
- その温かいエネルギーは、足から上がったものと、手の指先から入ってきたものが、みぞおちの部分で合流し一つになります。
- そのエネルギーは、そこから、ゆっくりと、心臓を通り、喉、首へと上昇し、顎、顔、唇、ほほ、鼻の付け根、鼻の穴、目、目と目の間、額、そして、頭頂骨に到達するのをイメージします。
- ここまで来た時、自分の中が温かい調和した感じや幸福感で満たされているのをイメージします。
- ここで、自分の周囲を意識します。周囲の木々、空、地面、自分がいる町、そこにいる人々、車、海を意識して、さらに空へと上昇します。そして、地球を意識します。それらと自分が1つであることをイメージします。
- 暫く、リラックスした感じを味わい、数分から10分程度したら、目をゆっくりあけます。
- 目を開けたあとも、そのリラックス感を味わいたいのであれば、暫くの間、仰向けのままリラックスし、自分のペースでゆっくりと起き上がります。
この他にも、「無の瞑想」というのもあります。これは日本では座禅として良く知られています。しかし、座禅をお寺に行って出来ない人も大勢いらっしゃると思いすので、そういう方には、簡単にできる2つの方法を紹介するのでぜひ試してみてください。
無の瞑想1
無の瞑想は、座禅と同じですが、簡単な方法は、
- 背筋をまっすぐにして椅子に座ります。
- テーブルの上に十円玉をおきます。
- 深呼吸をします。鼻から息を吸い込み、口からゆっくりと息を吐きます。これを3分~5分ほどします。
- それからテーブルの上の十円玉をじっと見つめます。見つめる間は、何も考えないようにします。
この瞑想は、一日に数回するほうが効果的です。
無の瞑想2
もう一つの無の瞑想もとても良い方法です。
- 椅子に座ります。
- 目をつぶります。
- そして、ゆっくりとふつうの呼吸をします。息を鼻から吸うときに1ずつ数えていきます。
- 1と心の中で言いながら、息を鼻からゆっくりと吸います。
- 息をゆっくりと鼻から吐きます。
- 2と心の中で言いながら、息を鼻からゆっくりと吸います。
- 息をゆっくりと鼻から吐きます。
- この方法で、10まで数えます。10まで数えたら、次に息を吸うときには、また1から数えていきます。
- ※もし、途中で数字を数えるのを忘れたり、10以上の数まで数えたりしたら、気がついたときにすぐにやめて、また、1から10へと数えるようにしてください。つまり、こうすることで、1から10まで数える事意外、何も考えないようになります。
- これをできるだけ長い間続けます。最初は5分くらいで良いでしょう。数を数える事に集中すると、他の雑念が一切消えますので、無の瞑想とほぼ同じ効果があります。
この2つの瞑想はとてもパワフルです。やった後の何とも言えない幸福感は、ネガティブな波動を一切寄せ付けないものがあります。
瞑想はどのくらいの頻度で行うべきか?
瞑想は、脳の運動だと思ってください。ですので、運動は毎日継続して行うのが一番より良い効果を生み出します。
瞑想は、1日に最低1回は行い、毎日したほうがいいです。何故なら、ネガティブな情報の無意識レベルでの影響というのは、毎日、絶えず脳の中に入ってきます。それを、毎日、1日に1回、瞑想を行って、脳の中のお掃除をして、悪い影響を取り除くのが重要です。
無の瞑想を5分程度するのであれば、1日に数回するのをお薦めします。
まとめ
テレビというものは、私達の生活の中で非常に身近なものになっていきます。
まるで空気みたいに身近なので、その番組が与える私達への影響は、恐らく、誰も考えないと思います。
しかし、人の思考が無意識レベルで遠く離れた人に伝わるということが実験で証明されていることを考えた場合に、暴力的な番組を観ている、観ていないにかかわらず、その影響に対してどのように対処すれば良いのかを考えていくことはとても大切だと思います。
子どもたちがすくすくと育ち、幸せになってくれるように、私達大人が、もっと、子どもたちと一緒になって、対処することが良いのではないでしょうか?
この場合、親も子供と一緒に瞑想すると、とっても良いと思いますよ。
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