最近、北朝鮮がミサイルを発射しているのをみて、
皆さんは、北朝鮮が一体どうやったらミサイル発射を続けられるのか
考えているのではないでしょうか。
そのような疑問にお答えするべく、調べた内容を紹介します。
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北朝鮮の資源は豊富?
まず、北朝鮮は小さい国ですが、
その資源は非常に豊富であると言うことが指摘されています。
また、地理的に言うと、
北朝鮮はアジアの極東に位置しており、
貿易でも地理的に優位な位置にあります。
そのような場所に周囲のどこかの国が興味を示してもおかしくはないです。
北朝鮮の銀行間のルーブル決済開始
北朝鮮とロシアは、
第6回露朝政府間委員会の会合で経済に関する合意をしました。
どんな合意かと言うと、
地域発展銀行、朝鮮貿易銀行、朝鮮統一発展銀行の間で、
ロシアのルーブルによる取引をする事にしたのです。
そして、両国の貿易額は、
2020年までに10億ドルまで増やすのが目標です。
これだけの貿易額になる裏には、
北朝鮮に相当量の資源があるからではないか・・・と考えられます。
(参考URL: ロシアと北朝鮮は、銀行間のルーブル決済を開始した )
ロシアと北朝鮮をつなぐ鉄道
そして、ロシアと北朝鮮の貿易を更に強くするものがあります。
2013年9月に、ロシアと北朝鮮の間に鉄道路線が開通しました。
この鉄道は、北朝鮮の羅先特別市の羅津港からロシア極東のハサン港を結びます。
5年の歳月をかけて、
ロシアが北朝鮮の老朽化した線路を撤去し、
ロシアと北朝鮮の企画にあうような線路を作りました。
ロシアはこの工事に約150億円(全体の70%)を投資。
この鉄道を所有する「ロシア鉄道」社は、
この鉄道を利用する権利を北朝鮮から得て、
北朝鮮の羅津港の埠頭の一つを49年契約で借りています。
北朝鮮側からすると、
外国資金により経済特区の開発を推し進めたい
という考えがあります。
ロシアは、朝鮮半島からシベリア鉄道までを結んで、
アジア諸国と西ヨーロッパまでの輸送路を創設し、
物流サービスの中心的な役割を果たしたいと考えているようです。
そして、北朝鮮経由で、ロシアから韓国に
ガスパイプラインと送電網を建設することも計画中です。
※参考URL: 「ロシアと北朝鮮を結ぶ鉄道 両者の思惑一致」
※参考URL: 「ロシアが北朝鮮を必要とするのは」
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北朝鮮の資源
そして、どのような資源が北朝鮮にあるのかというと・・・
北朝鮮の鉱物資源は、実は韓国の24倍もの埋蔵量があります。
(2,287兆ウォン相当⇢数字はこちらより引用)
為替レート、1韓国ウォン = 0.099211円 とすると・・・
2,287,000,000,000,000韓国ウォン は
226兆8,955億5,700万円 です。
これほどの埋蔵量があるとは・・・
この資源を狙って、いろんな国がこぞって
北朝鮮の鉱物資源の開発に参入しようとしているようです。
鉱物の種類は、鉄鉱石、石灰石、燐灰石、タングステン、
マグネサイト、亜鉛鉱山、無鉛炭鉱、金鉱、レアアース、
黒鉛、鉛、ウランなどがあげられます。
国名をあげてみると、
中国、韓国、日本、EU、英国などが参入しようとしています。
ここには書いてありませんが、
恐らく、ロシアも入ってるのではないでしょうか。
参考URL: <韓国経済>北朝鮮の鉱物資源に群がる国際資本
金の推定埋蔵量
金 | 鉱山名 | 総算金量 |
金 | 雲山鉱山 | 100ton |
金 | 三成鉱山 | 62ton |
金 | 昌城鉱山 | 43ton |
金 | 栗浦鉱山 | 17ton |
金 | 遂安鉱山 | 5ton |
金 | 北朝鮮全体→92箇所の金山 | 総埋蔵量 : 2000ton |
※数字は「朝鮮民主主義人民共和国の鉱業」より引用 |
鉄鉱石・非金属鉱物の推定埋蔵量
鉱物名 | 鉱山名 | 埋蔵量 | 備考 |
鉄鉱石 | 茂山鉱山 | 15〜20億ton | |
タングステン | 北朝鮮全体(軍需産業必須) | 推定24.6万ton | 世界2位 |
モリブデン | 北朝鮮全体 | 推定 54,000ton | |
鉛 | 検徳鉱山 | 500万ton | |
亜鉛 | 検徳鉱山 | 1,500万ton | |
鉛 | 黄海北道銀波郡 光明地区 | 200万ton | |
亜鉛 | 黄海北道銀波郡 光明地区 | 300万ton | |
銅鉱石 | 北朝鮮全体 | 約290万ton | |
マンガン | 北朝鮮全体 (含有量3〜15% マンガン土) |
30万ton | |
非金属鉱物 | 鉱山名 | 埋蔵量 | 備考 |
---|---|---|---|
マグネサイト | 北朝鮮全体 | 推定60億ton | 世界1位 |
マグネサイト | 咸鏡南道端川市 | 推定36億ton | |
酸化マグネシウム | 同市の陽鉱山(品位30%) | 60万ton | 韓国が 協力検討中 |
酸化マグネシウム | 同市の大興鉱山(品位30-50%) | 30万ton | |
石灰石 | 複数あり | 1000億ton | |
グラファイト | 北朝鮮全体 | 世界最大 | |
鱗片状黒鉛 | 北朝鮮全体 | 200万ton | |
※鉱物名、鉱山名、数字は「朝鮮民主主義人民共和国の鉱業」より引用 |
世界屈指の埋蔵量は確実!
やはり、北朝鮮の資源の埋蔵量は
世界ランキング上位に入るのではないでしょうか。
埋蔵量の順位はというと
- 2位→マグネサイト(3位かもしれない)
- 3位→黒鉛(4位かもしれない)
- 5位→亜鉛
- 6位→タングステンとレアアース
- 7位→金と鉛
- 10位→鉄鉱石
あと、着目すべきは、
核兵器製造に必要なウランの埋蔵量が、世界一であること。
(約400万tonの埋蔵量)
これほどのウランの埋蔵量を持っているので
原子力発電に固執するのです。
これが実現されれば、
北朝鮮のエネルギー不足問題が大幅に改善されます。
しかし、西洋の国々やロシア、中国からすると、
ウランの埋蔵量が多いときいただけで、
北朝鮮と貿易をしたくなるのではないでしょうか。
また、もしかすると、
米国だったら武力でイラクやシリアでの戦争のように
北朝鮮に侵攻していき、資源の利権をとっていくのでしょうか。
そして、この記事では、北朝鮮の地下資源の潜在的価値は、
なんと640兆円にのぼると言われています。
前の記事では、226兆円と計算して出ましたが、
ここらへんはどうも記事により諸説別れるようですね。
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北朝鮮の鉱物が利用される製品
そして、これらの鉱物がどんな製品に利用されるかというと
- ロケット・エンジン
- 核・ミサイルのハードとソフトウェア
- 原子炉
- 戦闘機のエンジン
- 戦車
- 携帯電話
- ノートパソコン
- 兵器
- 自動車の軽量化
それに目を付けたのが中国で、
開発・技術・資金援助を提供しています。
北朝鮮は、核・ミサイル開発に絶対必要とされる
石油・鉄鋼製品を中国に頼っています。
お互いに助け合っているという感じです。
また、北朝鮮は、
核・ミサイルに必要とされるハードとソフトウェアを
中国から輸入しているようです。
また、地方政府の闇ルートも使用している模様。
北朝鮮が持つ課題
北朝鮮が持つ課題は
- 掘削条件が難しい
- 技術的に非常に高いテクノロジーが必要
- 背景としては、自国の掘削施設が老朽化している
- 自国の技術が低すぎる
- エネルギー不足
- 資源開発には、巨額の資金が必要
- 外国からの援助も必要
となります。
このような状況では
掘削もなかなか出来ないのが北朝鮮の現状です。
ということで、
北朝鮮の地下資源の埋蔵量は世界一に近いですが、
それを掘削する技術がないため、なかなか前に進んでいない。
そこで、北朝鮮は外国の支援を求めていて、
分かった範囲では、
中国が資源の掘削で、技術・資金の支援をしています。
現状、市民レベルでは貧困が蔓延していますし
軍隊の兵士たちも、貧困で苦しんでいます。
(兵士たちのやせ細った身体をみるとわかる)
※参考記事: 北朝鮮崩壊後は「中華人民共和国・高句麗省」誕生か 北はレアアースなど地下資源ごと呑み込まれる?
中国とロシアの北朝鮮との年間貿易額
中国と北朝鮮の年間貿易額は、60億ドル (約7200億円) となり、
昨年のロシアと北朝鮮の貿易額は、1億ドル (約120億円) となります。
(※数字は「ロシアが北朝鮮を必要とするのは」から引用)
ロシアとの貿易額のほうが中国よりもかなり低いのが意外でした。
これからみると、中国と北朝鮮は地理的に近いので
貿易が密に行われているようです。
ロシアと北朝鮮の間では、地理的に遠いということも有り、
まだそこまでは頻繁には行われていません。
しかし、ロシアの企業が
全く北朝鮮の資源に興味をもってないのかというとそうではありません。
例えば、鉱業企業であるセーベルヌィ・プリースキー社が、
北朝鮮での金鉱開発に着手する計画をしているようです。
同社は、北朝鮮の咸鏡南道(ハムギョンナムド)の
金鉱の開発に着手する予定で、
金やレアメタルが埋蔵されている可能性に興味があるようです。
参考URL: http://dailynk.jp/archives/52132
参考URL: http://japanese.joins.com/article/204/199204.html
まとめ
北朝鮮が豊富な資源を有していますが
- 資源開発が思うように進んでいない
- 開発した結果の利益が市民に還元されていない
という問題があることも指摘されていますが
北朝鮮が自国でミサイル開発をしているのは
幾つかの記事を読んでいくと事実のようです。
その資金源は、
市民が底辺レベルで行っているビジネスの利益から
搾取しているのではないかと考えられます。
このような状態だと、
資源開発がうまくいっても、その利益の殆どは
政府のミサイルとエネルギー開発に使われてしまうのではないかと
懸念しています。
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